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対岸の彼女

2005.02.03 Thu 22:23
対岸の彼女
対岸の彼女
角田 光代

直木賞受賞作品。
あんまりそういうのにこだわらない性格なんで、多分図書室に入れなかったら読まなかっただろうな。

35歳の小夜子は、頑張ってはいるものの公園デビューもままならない子持ちの主婦だ。内気な性格が娘にまで遺伝しているのではないかと思うほどの彼女は、働きに出る決心をする。そんな彼女が勤め始めたのが気取らない女社長、葵が経営する旅行代理店。最近の不振にホームクリーニング業務を新たに始めようとしていた。気さくな葵に急速に打ち解けていく小夜子。立場を越えて親しくなる二人だが、二人が見ていたのはお互いの「見えている所」と「自分が想像できる範囲」だけだった…

どこかでこの作品は著者の始めてのハッピーエンドだと読んだ気が。
いや、ハッピーエンドじゃなかったら読みたくなかったですよ(滅)なんつーか、滅入る滅入る(苦笑)
現代の小夜子と葵の話と、高校時代の葵とナナコの話が同時進行で進むのだけど、その高校時代の傍から見たらバカげた小さな集団意識のしがらみと、大人と言える年齢になった現代にも抜け出せないしがらみが、人間いつになってもバカだなぁという可笑しさと怖さを醸し出す。
クラス内のグループ分けってあるよな〜とか思ったり、そう言えば自分もどっちかっつーと学生の頃は独りな人間で奇数人数で2人組を組まされると残るタイプだったな〜とか(平和だったのは、登校するのと休み時間を過ごすのと昼を食べるのと下校するのと、全部違う友達グループとこなしていたのに、別段いじめとかにはならなかった事か)そんな事を思い出したりして、ある一定年齢以下にはかなりリアルなんじゃないかなぁ。
ただそんな私でも「いつか誰も見向きもしない人間になったら、それはそれで怖いなぁ」と思う事もあったし、逆に変わらぬテンション変わらぬ話題転換についていく友達をグループ外から眺め「すごいな〜私にはできん」と尊敬してみたりもしていたので、そういう意味でもリアルでした。

冷静に分析してないで、ちょっと愛想笑いして「そうだよね〜」って言えれば楽になるっつーのとか、自分で思ったりするんだよな。友達という信頼関係に、学生時代には固執していたのに、自分の固執っぷりを目の当たりにさせられた事で逆に臆病になる。その恐怖が先に立ち、とは言ってるものの、多分面倒になってるだけなんだよな(と同じキャラとしては思う)
怖いんじゃなくて、ただひたすら面倒。自分作るのも面倒、相手に合わせるのも面倒、自分変えるのも面倒。今、それなりに過不足ないのに何でわざわざ?と思ってしまう。
それを変えようとした小夜子は、それだけですごいかもしれん。
多分私はまだそこに居る。時々「誘ってくれるうちに乗っとけよ」と自分で思う。時々どうしようもなく友達関係に固執してみたりする。けど結局面倒だから、放置する。結婚もしてないし子どももいないし、守るモノは自分だけだから、ぬくぬくとしていられるのだ。
自分は葵の「一人でも生きられる」キャラと、(初期の)小夜子の「変化や人間関係が煩わしいと思う」キャラが、同居した人間なのかと再確認して笑った(爆)←笑うとこですか?

まぁそんなこんなで、煩わしくも気が滅入る女世界(横繋がり社会ともいうか?)のイヤらしさが作品中これでもか!ってくらい描かれて、そいでもって若さゆえの痛みと見えない未来が、淡々と過ぎる大人の今でも本質は何も変わってなかった事に気づけた女性が、遅まきながらお互い友達と呼べる人間の手を掴めたかなって話でした。
ハッピーエンドでよかった…(苦笑)
そして結婚願望が70%は下がりました(笑)出産願望はすでにマイナス値ですよ(爆)
ちなみに醤油を拭くシーンで、何故か泣けました。

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COMMENT









「対岸の彼女」読みました。
トラックバックさせていただきます。
よろしくお願いします。
posted by tonton3 | 2006/03/18 10:05 AM |
いらっしゃいませ。
トラバありがとうです。
こちらからもトラバ貼りますね〜
posted by さい | 2006/03/18 6:04 PM |

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